社内にCAEに関する技術ノウハウがない場合、外部にコンサルティングを依頼する場合があります。
このとき注意したいのは、担当するコンサルタントの技術レベル。クライアント側としてこれを事前に把握した上で依頼するのは当たり前だと思うのですが、実はこれを把握するのは非常に難しい。
しばらく前ですが、大手のCAEソフトベンダーにコンサルティングを頼んだことがあります。が、結局実験と合わない原因を考え、いろいろ意見したのはこちら側で、コンサルタントはモデル化して解析して報告書を作ってくれたのみに近い。しかも、報告書には書いてなかったのですが、技術的根拠なしに材料特性を変更して、無理やり実験値に合わせようともしていました。これは後からデータをチェックして判明。
もちろんすべてのコンサルタントがそうだとは思いません。これは極端な例かもしれませんが、そういう業者もあるということです。CAEソフトベンダーのコンサルティングサービスは特にそうなのかもしれませんが、扱うソフトの操作については非常に長けていますが、再現しようとしている現象に関する技術的内容を理解していない場合があります。
このようなことが起こらないようにするためには、やはり事前に担当するコンサルタントの技術レベルを把握しなければなりません。また、コンサルティングサービスを行う事業者は、コンサルタントの技術レベルをクライアントに提示するようにしていただきたいと思います。
ではどうやって技術レベルを把握するか。その手段としては、まず前提として計算力学技術者の認定資格を持っていることでしょう。その上で過去の実績等を見ながら何となく把握していくか。これでも十分ではありませんが、少なくとも非物理的な条件設定をする人には当たらないはずです。さらに技術士を持っていれば、CAEだけでなく工学的なコンサルも期待できるでしょう。
したがってコンサルティングを行う業者はそういった資格を社員に積極的にとらせて、どんどん名刺に記載すべきと考えます。これにより資格の知名度も上がりますし、何より業界全体の技術レベルが向上して、依頼する側(クライアント)の利益につながるのではないかと思います。
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