<座屈とは>長柱の部材や薄板の面内に圧縮の力が加わると、ある荷重を超えたときに急激に不安定になり、大きなたわみが生じる現象を
座屈といいます。そして座屈を引き起こす荷重を
座屈荷重と呼びます。
座屈現象には荷重と部材の形状が大きく影響します。それについて以下に少し説明します。
<荷重による剛性の変化>物体は圧縮の荷重を受けると横方向の剛性が低下する性質があります。徐々に圧縮力を大きくしていき、横方向の剛性が0になると座屈が発生します。その時の荷重が座屈荷重です。
逆に引張りの荷重を受けると横方向の剛性が増します。ヘリコプターのプロペラは止まっている時、やたらペラペラに感じられますが、高速で回転するとその遠心力によって大きな引張り荷重が発生し、機体を持ち上げるほどの強度を得ることができるのです。
<形状の影響>細長いものは横方向の剛性が低いという性質があります。これは感覚的に理解できると思いますが、同じ断面形状でも、長いものと短いものでは曲がり易さは異なります。また同じ長さでも、断面形状が太いもの、細いもので、やはり曲げ易さは異なります。
<オイラーの式>このような性質を式で表現したものが、座屈に関するオイラーの式と呼ばれる下式(1)です。
・・・(1)
Pk:座屈荷重、n:端末係数、E:弾性率、I:断面二次モーメント、l:長さnは端末係数と呼ばれまして、部材の端末の支持状態により係数の値が求められています。以下の図を参照してください。

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