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3.ひずみゲージ貼付箇所の選定、計測方法|精度の高い解析モデルを構築するために

精度の高い解析を行うには、まず実験をしっかり実施することが重要です。CAE技術者はどうしても解析モデル側で精度を上げようと努力しがちですが、実験データ自体も計測のやり方によっては誤差が大きくなることもあります。そのような誤差の大きい実験データにFEMを合わせようと努力しても無理があります。FEMの精度向上のために実験データと照合する場合には、強度評価のための計測方法とは、異なる方法論が必要になります。

■ひずみゲージ貼付箇所の選定について

どの部位で応力を計測するかということです。強度評価においては応力集中が予測される部位など、市場に出てもその製品が壊れないかどうかを評価するため応力を計測します。しかし、FEMの解析精度向上を目的とする場合には、評価対象の変形モードや入力される荷重が検出できるような部位にひずみゲージを貼付するようにします。

変形モードや入力される荷重を効果的に検出するためには、主要な構造部材全体に亘るようにひずみゲージを貼付します。偏りがあると一部の変形は検出してもそれ以外が検出できなくなり、結果として全体の挙動をとらえることが困難になります。またひずみゲージは応力集中箇所は避けて、比較的高い応力が検出されるであろう母材部を選定するようにします。方向は基本的に主応力方法を狙うようにしたいですが、予測困難な場合にはロゼットゲージなどを使用して後処理で主応力とその方向を求められるようにします。

通常、強度評価では応力集中箇所を狙ってひずみゲージを貼付することが多いですが、このような箇所は実験的にもFEM的にも誤差が非常に大きいのです。FEMの精度向上を目的とする場合、このような箇所を選定するのは適切とは言えません。まずは上記のような方法で母材ベースの計測値を元にFEM解析値と照合を行い、全体的な挙動が再現できるようにすべきと考えます。その後のステップとして、通常強度評価をしている部位についても評価していきます。

応力以外に計測対象の動的な挙動をとらえる方法として、加速度を計測する方法があります。一般に重心位置付近に加速度計を取り付けることで、加速度の値からどのような動きをしているのかを特定することが可能です。また加速度が解れば、その計測対象に加わっている荷重も同定することが可能です。

■計測方法について

計測した応力のデータというものは、通常時系列のデータとして記録されているはずですが、最大・最小応力値しか残さない場合があります。しかしこれではいつの時刻で発生した応力なのか特定できません。時系列のデータがしっかり残るような計測のやり方をするようにしましょう。またはこのようなデータが得られるように実験部門などに予め依頼しておく必要があります。

今回はFEMの精度向上を目的とした実験データの取り方について書きましたが、これは何もこのために計測するというのではなく、通常の強度評価のための試験時に、FEMとの検証用のひずみゲージや加速度計を加えてもらうようにした方が効率的です。実験や試験をする部門が別な場合には、FEMの精度向上には必要だということをしっかり説明して、日常的に計測してもらえるように調整しましょう。そのような仕事もCAE技術者の仕事です。このようなデータを積み上げ、実験データとの照合作業をしっかり行っていくことで、FEMの解析精度はどんどん向上していくのではないかと考えます。

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 とあるメーカに勤め、CAEを担当する技術士(機械部門)。 コンピュータシミュレーションにより製品の強度や性能を評価するのがお仕事。
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