『設計者CAEとは?そもそも設計者とは?』ツイッター上で「設計者CAEとは?そもそも設計者とは?」という話題で議論しています。ツイッターでは140文字制限や時系列に並ぶことによってTL(タイムライン)に分散してしまうなど、うまく考え伝わらないところがあるのでここで私の考えをまとめてみたいと思います。
経緯はこちらのサイトでまとめていますので参考にしてください。
「設計者CAEとは?そもそも設計者とは?」のまとめサイト
http://togetter.com/li/62358(注意)
ここで書く内容はあくまで理想形です。設計者とは本来どうあるべきで、その設計者が使うCAEとはどういうものが理想なのか、について考えてみます。
しかし現実には設計者、および設計者CAEというツールについてもいろいろ問題を抱えています。
以下のサイトで大手自動車メーカの設計部門に属する設計者の現状などが述べられていますので参考にしていいただければと思います。ここでは設計者をコーディネータと表現されています。
MONOistゼミ レポート(5)CADを使わない設計者、出世できない解析者
http://monoist.atmarkit.co.jp/fmecha/articles/monosemi/05/monosemi05a.html○設計者とは?設計者CAEについて考える前に、今回はまず設計者とはどういう人を指すのかについて考えてみたいと思います。これについてはいろいろな意見があると思いますが、私の考える定義としては以下です。
(1) 図面のDESIGNER欄にサインする人
(2) 製品の要求仕様(機能・性能・コスト等)を、限られた開発期間内で具現化する人。
(3) (2)を実現するために必要な技術的検討を実施し、設計根拠を示すことができる人。
(4) 開発した製品の品質に責任を負う人
少し補足します。
(1)については解りやすい直接的な定義です。しかし、単なるサインだけでは意味がありません。次に続く条件を満足した上でのサインでなければなりません。
(2)および(3)は特に重要な点と考えます。図面を作るだけなら単なるお絵描きに過ぎません。設計者としては、最終的な図面に対する設計根拠を技術的に示すことができなければならないと思います。そのために、CAEに限らずあらゆる手段を用いて技術的検討を実施できるだけの技術力が設計者には要求されます。
(4)については、仕事の取り組み方に大きく影響する項目であり、技術者倫理の話にも繋がります。この意識を持っていれば(3)の技術的検討をしっかり実施するだろうし、自信をもって図面にサイン(1)ができるようになるのではないかと思います。
ここで、製品として具現化するに当たって実際にCADを自分で活用して図面を作るかどうかではなく、設計者の思想がしっかり図面に反映されているかどうかが重要だと考えます。実際の作図作業はオペレータの人がやっても構わないと思います。これはCAEについても同様です。しかし、最近ではすべて外注設計者などに丸投げしてし、本来の設計者はサイン(承認)のみという場合が見受けられますが、これでは設計者とは言えないのではないかと私は考えます。
また、設計部門の管理者についてですが、管理者は通常、設計作業は部下に任せ、人や日程、コストなどの管理業務がメインと思われますので、ここでは設計者の定義からは省きたいと思います。今回は実務として設計を担当する設計者を対象としています。
次回は設計者CAEについて考えてみます。
↓よろしければブログランキングにご協力を
にほんブログ村***************************
CAE技術者のための情報サイト
http://jikosoft.com/***************************
- 関連記事
-