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使ってはいけない要素

少し過激なタイトルですが、使ってはいけない要素などありません・・。しかし構造解析に使うのには不適切な要素がありますので今回はそれを紹介したいと思います。

結論から言うとそれは、2次元要素では3角形1次要素、3次元要素では4面体1次要素です。これらは非常に剛に評価されるという特徴があります。つまり、変位は小さく、応力は低い結果となります。これらの要素を使って解析することはできるだけ避けるべきです。

ではなぜこれらの要素が存在するのか?について疑問に思うかもしれませんが、その理由の一つは補間要素として使うというのがあります。つまり、例えばすべて四角形1次要素を使いたいのですが、どうしても形状が複雑で四角形1次要素を敷き詰めることができないとき、部分的に三角形1次要素を使って補完するという用途です。自動メッシュではこれを使わないとメッシュが切れない、あるいは極端に歪んだ要素になってしまう場合もありますが、部分的に三角形1次要素を使う設定にすることで、きれいなメッシュが作成できることもあります。

【検証例】

3次元要素で検証した例を示します。
片持ち梁の解析を4面体要素を使って解析した例です。下図に示すように粗いメッシュと細かいメッシュを用意し、それぞれ1次要素と2次要素で解析してみました。解析精度は材料力学の公式を使って計算した結果を理論値として誤差を評価します。


TET_size20.png
要素サイズ:粗

TET_size5.png
要素サイズ:細


結果
下の表に理論値に対する解析結果の誤差を[%]で表したデータを示します。負値は理論値よりも小さいことを示します。
ちなみに応力値は拘束部付近(拘束の影響のない部位)の応力値を観測し、変位は梁の先端の最も変位が大きくなる部位の値を観測しました。


result3.png


表を見ると一目瞭然ですが、1次要素では応力・変位ともにかなり小さめの値となっています。メッシュを細かくすると改善はしますが、図のようなメッシュでも2ケタの誤差です。それなりの精度を出すにはかなり細かいメッシュにする必要があるということが推測できます。

一方2次要素の方ですが、メッシュが粗くとも細かくとも変位・応力ともに1[%]以下の誤差です。粗いメッシュの方なんて、一般にはこんな粗くて良いの?と思うくらいですが誤差は1[%]以下です。かなり優秀な要素と言えます。

四面体要素はほとんど自動でメッシュを生成できるメリットがあるため、多くの場面で活用される要素ですが、1次要素と2次要素ではその解析精度に大きな違いがあります。ほとんどのソフトウェアではデフォルトで2次要素を採用するようになっているかと思いますが、念のため確認するようにした方が良いと思います。

<補足>
ちなみに解析精度の観点で6面体要素にこだわる人もいますが、確かに計算も軽く、精度も高いです。しかし、自動メッシュに対応していないソフトも多く、複雑形状な実モデルに対してメッシュを生成するにはテクニックと時間を要します。
私は線形静解析であれば4面体2次要素で自動メッシュが最も効率的だと考えます。6面体よりは解くべき自由度が増えるので計算の時間はかかりますが、線形静解析であるので大したことありませんし、本検証でも解るように粗いメッシュでもそれなりの精度で計算してくれます。しかし、4面体2次要素も万能ではなく、非線形解析になると接触問題に向かなかったり計算に時間がかかったり、そもそも対応していないなどのデメリットがあり、6面体要素の出番となります。

<参考リンク>
設計者CAEを始める前にシッカリ学ぶ有限要素法(5)
ソリッド四面体1次要素は、デンジャラス!?


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[ 2011/01/16 16:26 ] CAE活用のカギ | TB(0) | CM(0)
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 とあるメーカに勤め、CAEを担当する技術士(機械部門)。 コンピュータシミュレーションにより製品の強度や性能を評価するのがお仕事。
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